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2005.07.20

ガズーバ!

パジャマを洗われてしまい替わりを探しに押入を開けて眼に入ったのが「ガズーバ!」だった。
あ、これって「すごい会議」のヒトが売却したって会社じゃないか。
ちょうどさっき本屋で、米国の実験音楽は実は民族音楽だったって本があったのが、どうやらツボにはまったらしくて可笑しくてならない。
印刷業界でも、校正紙を間違えて以前のアカ入れを持ち出したり、増刷で訂正前の旧版で刷ってしまうなどを「先祖還り」なぞという。
何だか、この本の発見は、押入で見つかったからか、先祖還りな気がする。

カーゲルと一緒に枕元にロベルト・ヘラルドを数枚置いて聞き直してる。
カタロニア出身でシェーンベルクに学びケンブリッジに活躍した英国の電子音楽のパイオニアでもあるRobert Gerhardの初期作品はラヴェルを思わせるピアノトリオなど地元色とクラシックの融合だったが、次第に趣向は音響空間へと移行したように思える。
カンタータ?とされる「ペスト」はカミュのテキストによる放送用朗読劇で、ラジオ放送を想定してるのだろう、音楽のドラマと朗読は違う空間に居乍ら同じ時を経験しているかのようだ(クロマキーを使った映画の合成シーンに立ち会ってるような)。
計算されているはずなのに聞いていると感覚的な作品に聞こえる。
こうした「カタチの無い」音楽を聞くには、違った次元で接する訓練が必要な様で、以前は面白みが感じられなかったのに、立体的なレイヤーを感じだすと何処か理性ではない、野性のような感じ方が成り立つようだ。

それにしても自国を離れること。
それでもコミュニケーションが成り立ち、物事が進んでいく事の素晴らしさ!
businessの訳語は「金儲け」ではないだろう。

電車を乗り換えて地下鉄駅へ向かう。
いつも最終間近の時間に車両を渡り歩いて網棚の上の新聞や雑誌を渉猟してるホームレス風のガタイの良い東南アジア系の男が改札の中で首を長くしてる。眼が合うとお互いに認識したが、言葉を交わすでもない。男は手にした新聞を読む振りをする。なぜ振りと思うかって?それは文字列を横にしてみてるからだ。
ふと虚像が浮かんだ。
この男を哀れに思った慈善家が可哀想に思い次の機会に高価な本をわざと網棚の上に置き忘れた振りをして、男に与えて慈善家としての満足を得ようと試みる。が、男は気付くでもなくいつものようにズタ袋に収めて次の車両へと消えていく。
あるいは、気付いた誰かが奪うか。
> あ、これ(自分の本を放流する)、あるけど、ちょっと違うね。本を解き放つ試みだったな。

地下鉄の図書館気取りの棚には色々な本が置かれる。本物の図書館の所蔵印があるもの、パソコンの三世代くらい前のマニュアル、ミステリー、SF、時代劇、新興宗教の勧誘、衆目に晒すには破廉恥なVHSなど。
ここを無料のプロモーション・メディアと認識できなくも無いなぁ。。。

どうにも自分の幻想は、清々しく爽やかに飛び立ってはくれないものらしい。

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