レポ・スメラ
忘れていた交響曲6番とチェロ協奏曲の入ったアルバムを聞く。
第一印象はペルトとトゥールが融合したような作品。
エストニアの作曲家の特徴として、バロック、ルネッサンス様式を現代に受け継いだスタイルをしてる。
例外はヘイノ・エッレルのスクリャービンや、トゥービンの(ストラヴィンスキー風)新古典主義。後者は亡命地スウェーデンの影響か生真面目な現代音楽と民謡の二刀流を示したので反論もあるだろう。
で、エストニアの作品を聞いてまず思うのは打楽器の出番の多さ。そこには(スメラにはないけどハープ、チェンバロなど)撥弦楽器と鍵盤打楽器も加わる。
ある作家が、民謡風の合唱曲で有名な作曲家に対して、俺はあんなことは出来ない、と言ってた。それはフィンランド風な作品を書くことなのか、それとも民謡素材を使うことなのか。
スメラには、どちらも当てはまらない。音色すらも大気のように、捉え所が無い。そう、敢えて言うなら、スメラは大気を捉えようと描くかのようだ。霧がはった森の中、あるいは足音さえも谺するような山間、氷がはった海の上。。。移ろう自然の姿はあっても物語は見当たらない。そんな気がする。
ところが、ここに収められた曲は、晩年の作(2000年に50歳で突如死去したのでそう呼ぶには躊躇うが)であるためか、もう少し人間臭さが感じられる。だいたい、チェロ協奏曲が「らしく」ない、感情を表現しやすい弦楽器をソロに協奏曲を書くなんて。そう、このバロック音型の展開はトゥールのそれだ。打楽器が、ペルト風に音色を付ける。
色の無い指揮者として、パーヴォ・ヤルビで良いと思ってきたが、このアルバムを聞いたら欲が出た。違う指揮者だったら、どうまとめたろうか。
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Comments
ペルトとトゥールを繫ぐ者。
Posted by: katute | 2005.08.19 at 12:30 PM
エドゥアルド・トゥビンの交響曲
http://home9.highway.ne.jp/nordic/newsletter/newsletters/newsletter26.htm
Posted by: katute | 2005.08.21 at 10:04 AM