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2005.08.12

バラケ「ドビュッシー」

わずかなあいだ、彼は、セザール・フランクのきびしい監督下に身をおこうとしてみる。だが、弟子たちの崇敬してやまなかった《師父フランク》とドビュッシーは、おたがいに理解しあうようにつくられてはいなかった。ドビュッシーは、フランクの教室に、流れ星のごとくすがたを見せたにすぎない。伝統のカノンをゆるぎないものにしようと心をくだいていたフランクの耳に鳴る、自由即興の技術は、アシル・クロードには気に入らない。大好きな口答えと反抗とで彼は、転調により目先をかえてむし返される快楽にふけることを拒むのである。その結果、聾(つんぼ)の対話になる。《転調しなければいかんと言うのに。転調しなさい、転調しなさいったら!》。〈しかし、どうして転調する必要があるだろう〉と、ドビュッシーは片意地になる。〈だってぼくは、この調性で大いにいい気分なのにさ〉。もちろん、かわいそうなセザール・フランクは、こうした生徒にぶつかって、教育とはむずかしいものだと、つくづく考えたに違いない! ドビュッシーのほうは、のちにこう皮肉を言って溜飲をさげた。「セザール・フランクは転調機械だ」

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これが、この本のエッセンスだろう。
いつ読み返しても、示唆に富んでいる。
時代の雰囲気を考えると、ラヴェルはドビュッシーの亜流だった。ラヴェル音楽の弱さはそこに由来する。
またドビュッシーの人嫌いも、上記から十分に伝わり何とも歪んだ才能の持ち主であったことを教えてくれる。

最近イタリアで発掘されたクリュイタンスの音源にドビュッシーのローマ賞カンタータがある。各方面から絶賛されてるようだが、ドビュッシーは受賞のための偽りの仮面を付けたに過ぎぬ。本人が言うところでは、誰か風のロマン派を演じるための寄せ集めなのだ。
しかし、それを形にするクリュイタンスはやはり凄いだろう。

ドビュッシー
ドビュッシー
posted with 簡単リンクくん at 2005. 7.23
平島 正郎 / Barraqu〓 Jean
白水社 (1969)
この本は現在お取り扱いできません。

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クリュイタンスの『典礼風』『放蕩息子』
http://www.hmv.co.jp/news/newsdetail.asp?newsnum=506220088

Posted by: katute | 2005.08.19 12:35 PM

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