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2006.08.05

雑記

昼間の暑さで疲れてたので新しいCDの封を切るのを諦めて、最近観た「キン・ザ・ザ」のサントラでもと、ちょっと体を丸めたら何だかやるせない気持ちになってきた。そうだ。もう地球へ帰れないと酸素が希薄な星で寝そべってる時に、会場からはすすり泣きが聞こえてたっけ。。。こりゃいかん。

Matthew Barly - Reminding
Quartz QTZ2032
80年代後期にモスクワへ留学した英チェリストのアルバム。
ショスタヴィッチのオペレッタからの編曲、シュニトケのソナタ、Music Nostalgica、カンチェリのWith a Smile for Slava、フランギス・アリ=ザデェのHabil Sajahy、ペルトのフラトレス、Mati Kuulbergの表題曲。
こちらの集中力が不足してるのか、演奏が軽いのか。シュニトケに充実感が感じられない。それとも作品の、チェロとピアノの音響設計が悪いのか。シュニトケで感動するには、まだ作品が若いのか。いや、作曲家が意図した非常事態が演奏家には日常に近いため異化が起こらないのだろうか。これほどシュニトケの癖が詰まってるのだから傑作のはずなんだが、これが教養の違いで、作曲家は古典に親しみ、演奏家は現代に馴染んでるのだろう。
カンチェリはロストロポーヴィッチ70歳のお祝いで、ユーモラスな、ポピュラー音楽に現代音楽のスパイスを効かせた小品。どうやって納まるのかハラハラしてしまうが、それは本筋じゃない。カンチェリのアンコールピース集があっても良いなぁ。
アリ=ザデェは、民俗楽器の名手の名を冠したムガムのためにプリペアド・ピアノを使ってる。アゼルバイジャン音楽は南インド音楽に似てるそうだ。ヨー・ヨー・マのシルクロード・プロジェクトで、この作曲家の名が知られるようにはなったが、故郷の演奏家が弾かない。
ペルト作品は数あるヴァージョンのチェロ版。弦楽合奏版の拍子木でティンパイニーを打つ音色には勝てないな。それでも、なるほど「タブラ・ラサ」へと進む過程も、それとシュニトケ合奏協奏曲と同時初演された理由も聞き取れる。
クールベリ、あまり聞いたことがなかったエストニアの作曲家の、これは友人への追悼曲。簡潔な書法が印象的だ。感情が高ぶって視線が定まらない様子が繰り返される三拍子で表現され、あてどない心の漂泊が赤裸々でもあるし、アルバム冒頭のショスタコヴィッチに呼応してる。

"デザイン言語2.0 ―インタラクションの思考法" (慶應義塾大学出版会)
「デザイン言語2.0」の編者まえがきに刺激されて雑誌時代の同僚と話していたら、プラットフォームの乗り換えを繰り返し強いられるデザイン現場においては、Macオペレータとしてショートカットやプラグインを習得するのを任務と心得てる人たちがいる。反面、アナログ時代の技法をアーカイヴするサイトを読むとそれ以上いじってはいけないという意識が働くという意見が面白かった。
前者は下の世代を差すが、彼らが技術として習得してる風はないのだそうで、それが証拠に専門誌を自前で読んでるなんてことは望めないという。製作内容が定期刊行物で入稿先が固定されてるから新しい知識を要求されないということらしい。
で、後者に関しては、まるで聖域として認識が働くようで、これ以上コメントを増やして無駄に汚す必要はないと、読者は考えるのだ、と主張する。
異見もあるだろうけど、彼はそう言う。
印刷所は出力会社である。完全データを入稿しろと言うが、言葉が正確ではない。完全データを入稿したら完全印刷され完全納品されるのか?
そう考えるなら、完全データでなく、完成データが適切な表現ではないか。。。
まぁこんな話が続いたんだけど、本当はシリコンバレーのデザイン会社IDEOについて意見交換をしたかった。IPOを果たした「発想する会社」だ。あの本は書店で何度か手にしたがレジへ向かう気が起こらない。それが彼我のデザイン思想の表現差の為せる業なのか、障壁を感じてる。価格?内容?造本?

「デザイン言語2.0」は奥出直人が仕掛けた講座の続編だ。デザインのみならず、編集も、ものづくりを結ぶものとして自分は捉えてるし、文学的な創作も、その一部と考えてる。こういうのはバウハウスの影響だろうけど。
シュタイナーとバウハウスも切っても切れないので正面から論じた書物があっても良いなぁ。

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