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2006.08.30

ROARING EISLER

H K GRUBERとアンサンブルモデルンの1998年のアルバム。
オーケストラのための組曲の2、4、5、3番が演奏される合間に、グルーバーが例の通りに濁声を披露するという趣向になってる。




"Roaring Eisler" (Rca Red Seal)


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おどけた音が延々と紡ぎだされる様は不思議と爽快で、以外にも達者な音使いだと感心すること頻り。
音楽の傾向は、脱構造主義的ポストモダニズムを純粋理性批判したような。。。でなかった、これはグルーバーの作品集ではなくて、アドルノの批評に端を発したアルバムタイトルで、1920のアイスラーこそ“ホントのROARING 20'Sだ”と、ぶち上げる。

まるで器楽曲は街頭宣伝車の楽隊のような調子だし、キャバレーでこんなソングを歌われたら落ち着いて酒なんて飲んでられないのだ。恐らくは耳をふさいで逃げていくしかない。

組曲5番は子供のためのピアノ曲(主題と変奏、小品集)を編曲したもの。子供向け作品とはいえ、バッハの古典様式と現代の12音技法を融合させてポピュラー音楽を導入しようとした作品、を更に器楽合奏にアレンジして、自己模倣したような結果に捻り上げてるのか?

他にも、組曲4番ではブラームスの技法を頂戴してスケルツォ・ロンドに仕立ててみせる諧謔ぶり。

アイスラーのファンは、こうしたおどけたキャバレーソングか、ロマン派後期の甘い響きをもてはやすようだが、楽器編成といい、雑駁な音楽表現といい、コンサートホールでの演奏を目的としないか権威の打破を目指したか、だろう。

冗談するにも真面目にやってしまうのが、なるほどブレヒトの言う深い笑いであり異化効果だろう。

的確なオーケストレーションとリズム感、それまでのクラシック音楽の枠組みをポピュラー音楽の演奏技法で乗り越えようとするのは、現代の要求なのかも知れない。そうして越境する様は非常に身軽くて、戻っては来ないのではないかとさえ思える。

グルーバーがウィーン少年合唱団あがりというのも大した冗談なような気がする。

そんな訳で(?)、あまり演奏されないのは確かだ。面白いんだけど、面白く演奏して良いのか自信がないのだろうか。

アイスラーについては、インナーノートに解説があるが、長いので、いつか読んだらまた取り上げよう。

米国亡命後ハリウッドにいてディズニーの仕事をしてたのは師匠シェーンベルクを追ってなのかな?調べたことはないけど。

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Comments

ハリウッドでディズニーと仕事したのは、アイスラーでなくデッサウだったか?

Posted by: katute | 2006.08.30 09:58 AM

こんにちは!ウィーン少年合唱団で思いましたが、こんなHPがありました。http://mgs.uic.to/dorama.cgi?room=Wiener

Posted by: M.A | 2006.11.01 11:35 PM

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