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2006.09.07

雑記

最近聞いたCDは感想を表現するのが難しい。そう思ってるうちに感情は薄れて言葉は姿にならない。
畏れに似た感覚を抱いてルーマニアのSIGISMUND TODUTAの弦楽のための協奏曲と管楽器のための協奏曲を聞く。点描なのか捨てゴマなのか、意表を突くフレーズのコントラストに戸惑いとためらい以上に恐怖に近い感情を抱きながら、それでも恐いもの見たさから繰り返し聞き重ねると、道だった感情にやがて回路が開かれ徐々に近しい感覚を得るに到る。感傷的な音楽と苦悩とが同居する様は何やら示唆的でもあり、恐ろしくもある。

弟の戦争』が際物的な紹介をされてたが、これが読み物として優れてるのは子供の視線で描きながら間違いなく大人の分別と理性がなければ理解できない領域の物語に仕立ててることだろう。そう、つまり大人こそが読まなくてはいけない本として書かれたのだ。覚めた眼で見れば、果たしてどこで筆を置くのかスリルに満ちているが、作者によって、簡潔に記された世界の姿が大人にしか理解できない内容で描かれてるので、時代の空気を識るうえでも興味深い観察をしてる。

偶然、図書館でドナルド・ウェストレイク(『ホット・ロック』の作者)の実験的な作品『斧(THE AX)』(驚いたことに、この端末には「おの」という感じが入ってない!)を借りて読み始めた。製紙工場の特殊部門で解雇された失業者が再就職するために孤軍奮闘する恐るべき物語。「あいつが俺の椅子にいるから俺が仕事にありつけない」という妄想に近い発想から計画を実行してゆく。その偏執狂的描写が巧い(!)。

そして、思い出した。自分が職業人となって一番影響された本はなんだったか。中桐雅夫の詩集『会社の人事―中桐雅夫詩集』。長田弘がどこかに書いてたので読んだのだった。中桐は読売新聞記者で、ペンネームで探偵小説を訳し、風刺詩を書いていた(はず)。
なんで詩集のタイトルが「会社の人事」なのか。夢がなさ過ぎるじゃないか。社会で人々(主に男たち)は、会社での人事や業績に一喜一憂し、酒を酌み交わし果てしない無駄話を繰り広げては昨日と違わない今日も明日を生きていくのだ。

それで、今更読むのか怪しいのに『オーデン詩集 (これ?)』を自由価格本の棚で見て放って置けなくなって買ってしまったが、寝しなに数ページめくっては、またの機会が訪れたら続きを読もうと栞を動かすのだが、またしばらくしては前のページに逆戻って、栞は前半を往きつ戻りつ。。。

クセナキスの『エルの伝説』la legende d'eer
8chのテープ音楽でCDプレイヤーにかけると確かに、1トラックしかないのに、45:28と表示された。
クセナキスも何故か、海が好きな人だった、と思う。が、ここでは虫の鳴き声かな?

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『オーデン詩集』は倒産した小沢書店版。

Posted by: katute | 2006.09.21 12:50 PM

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