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2006.10.01

録音が良くない

FORBIDDEN NOT FORGOTTEN
SUPPRESSED MUSIC FROM 1938-1945

ギデオン・クラインの作品を探してたら、なぜか新規オープンだった秋葉原ヨドバシのタワーレコードに絶版になった、この三枚組があった。
なのに通常の一枚分の値段だ。しばらく様子を見てたが、ひと月してもいっこうになくならない。そうか、俺に買えと言うのか。。。

>これ?"Forbidden, Not Forgotten (Box Set)" (Hommage)

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表題から推察されるとおり、ジャケットには表情を読めないが眼鏡に髭を生やした老人の、額から下左半分の顔が写っている。
1995年と96年にパドヴァで連続演奏された記録なのだろうけど、なのになぜか、来歴が記されてない。

ギデオン・クラインがアウシュビツに消えたのは26歳。作品数が少ないためだろう、ちゃんと聞いたことがなかった。ここには、その前年に完成された弦楽三重奏曲を、後の人が合奏編曲した演奏が納められた。まるでバルトークとヴェレシュを足したような味わいがある。それだけでも不思議な感じだが、上手い。音の濃密さ加減が良い。それにしても録音が。。。ノイズと歪みが。

続くヴィクトール・ウルマンは有名なピアノソナタ7番と、児童合唱によるヘブライの祈り(?)、ヘルダーリン歌曲集。
やはり声楽曲がすこぶる付きに良い。合唱の手際とその効果の見事さ。そしてヘルダーリン歌曲集のウェーベルン的宇宙感(!)。歌詞は付いてないしドイツ語も分からないが、もうこれは言葉を失うくらい驚いた(古い言い方をすれば「シビレタ」)。

パヴェル・ハースはウルマンのひとつ年下。弦楽オーケストラのための練習曲。クラインもそうだが祝祭的な雰囲気が支配的で、スラヴ的な舞曲を意識してるのだろうか。ここに納められた曲のほとんどが44年の日付を持つのは作曲家がそれ以降存命でなかったからだが、音楽は、その表情に日常的な和かさを保っている。

ウルマンと同年のハンス・クラッサ。
弦楽三重奏のためのパッサカリアとフーガ(カレル・アンチェルに書いたものらしい)。小オーケストラのための序曲(演奏会用の小品をそう呼ぶ)。夢の粉が舞う楽しい音楽だ。
そして、子供のためのオペラ(出演者がほとんど子供)「ブルンジバール」。全編緩いフォックストロットのような印象を受ける音楽だ。
詳しくは調べてみなければならないが、どうやらテレジン収容所で上演されたらしい。収容所内では、ひとつの特徴として、こうした価値観のトリートメントが起きていたようだ。

三枚組の最後は、『国内亡命』を余儀なくされたものの44年以降も存命であったK.A.ハルトマンで1枚。
ピアノソナタ、葬送協奏曲、弦楽四重奏曲第2番。
こうした特集内で聞いても「やりたい放題な」という、これまでの印象は何ら変わらない。

最後のもう一度書くけど、録音は悪い。

曲目の詳細などは、小関 康幸氏の紹介に任せよう。

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