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2007.02.08

BEAT ALTENBURG CELLO PORTRAIT

バッハと現代作品を収めた無伴奏チェロのアルバム、Cristbal Halffterが入ってたので。
フーガの技法を研さんして使い回しのケチん坊と言われるバッハの、確かにどこかで聞き覚えがあるような曲想が並ぶ組曲に始まる。演奏は「厳かに格調高く」と「うれしさに踊りだしそう」を両極に据えたならココは中間地点に位置するようだ。現代的な日常を基調としたアプローチを狙ったのかも知れない。
そうした訳で続くクルタークのSigns,Games and Messagesも起伏の少ない呼吸でまとめられてるように感じる。こどものためのピアノ曲集での作者自演を聞いてみると脳裏に!がいくつも浮かぶのだから、書法と演奏の差異を紐解くしかない。タイトルはネルヴァルに関して書かれた詩からのインスピレーションで曲自体はクレーの絵をモチーフにしてるようだ。
クリストバル・アルフテルの傷ついた小鳥のための哀歌は2000年のカザルスコンクールのために書かれたそうだ。フランコ独裁時代の自由と正義の象徴だった、カザルスが必ず弾いた「鳥」をモチーフにしてる。アルフテルの過去の遺産と向き合う作品を聞くと、社会をどう考えてるかがかいま見えるような気がする。
Artem VassilievのAlter Egoは音響的な技巧曲なだけに実音を聞かなければいけないだろう作品だ。
しんがりはジョリヴェの演奏会用(協奏曲形式の?)組曲。バッハと異なり舞曲ではない。ジョリヴェは野獣派と呼ばれるので音楽形式としての野蛮を期待するのだけど、タイトルにあるように、これは演奏家のための練習曲じゃないぞ、演奏会で人前で弾くものだぞ、と作者が言い放ってる。もうそれだけで作品の存在は判っただろう。
野心的なレパートリーの開陳であった。
バッハとジョリヴェとを結ぶ時間の旅。
文脈を切り離してもなお存在する作品、を並べてはいないので旅の目的が適ったとは思えない結果になってるが、ファイティングスピリッツは認めよう。

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