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2007.04.18

時が満ちるを待つか

オクタビオ パスを一日持ち歩いたが、これは通常の日本語表現と異なるので、しばらくは脳内で醗酵するのを待つしかない。
それで"ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代" (ダニエル・ピンク)に切り替える。これもまた通常の日本語ではなく通常速度ではページをめくれない。見せてくれるものとの隙間があり過ぎる。超訳に消えそうな原著者の声を聞き取らないと面白くないだろう。何とももどかしいが仕方ない。

例えば50ページあたりに始まる視認方向と文字読解と脳機能の関連を日本語ではどうなるのか訳者は気にも掛けない。それは64ページに現れる「還元主義」批判を無視することだ。
そうしてマイケル・グレイブスがデザインしたトイレ用ブラシの写真(!)で、もうダメだ。そうなると「製品デザイナー」もダメなら「ニューエイジ(新時代到来)」もダメだ。それらダメの決定打は79ページのナレッジワーカー写真だ。
これを見てしまったら奥付とか扉裏とか調べてしまって読み進めなくなった。校正したのか、装丁や造本は誰の責任なのか、それらが気になるともうダメだ。一歩たりとも進めない。知りたいことが記されてない。

どうやら原著者の誤りは大きく二つ、訳者の言語能力を日本語として理解してないことと出版社の選定だ。
見出し処理を見ると、造本はフォーマットが切られてて流し込んだだけだろう。
上記を「やってはいけないよ」と書いてる本をこうしてしまうのだから、どういう出版作業をしたか大いに疑いの目で見るしかない。

本文で照会されたナレッジワーカーは6人だ。なのに左右が落ちてる(編集部はこれらの写真を単なるカットと認識したのだろう。原著者の世界観を見落としてるね間違いなく)。こうして、細部を無視することで肝心なメッセージが微妙にブレてしまうことに気付かないで来た、それでは今後通用しない世界がやってくると書いてる本なのに。。。
>訳者には失望したのだけれど、原本の方が良かったのかな。

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Comments

この本に書かれてることは何も珍しいことではなく、ニューエイジやカウンターカルチャー本では既に読んで来た内容だ。
目新しさを指摘するなら、MBA講座では始めに脳の使い方から入ると言われてたので、その後の価値観を示して見せたことだ。
MBA最高!て思ってる連中が、その後の世界観を示せる訳がないので、カウンターカルチャーなのだ。それを方法論でまとめて提案してるのがニューエイジなのだ。
日本で、そうした紹介をしては売れないと考えたのだろう。
でもビジネス書に馴染んできた人たちは戸惑ったのではないか?提唱されてる新しい習慣の内容がビジネスに直結しないから。

Posted by: katute | 2007.04.23 at 11:32 AM

原著者と訳者の関係はHBRのようだ。

Posted by: katute | 2007.04.24 at 11:52 AM

読後気付いた。取り上げられたそれぞれは面白い。しかしこの本が持つ本質的ないやらしさは「有り余る豊かさの次に、さてと」と記述される事象が自己発見の旅にもかかわらずハウツー(おいしー?)としてる所。
十分に日本語土壌に翻訳できてない、とか以前に、記述が雑だ、セミナー・レジュメなら十分だろうけど、読書するには。

Posted by: katute | 2007.04.25 at 11:41 AM

ネガ像を読むのは面白い。80年代頃、街中にそうした物を勝手に発見する写真シリーズを考えてた。
今はグーグルアースでiPodを聞くネイティヴアメリカンなんてのがあったりするのと同じで、その時は「砂男」を下町の草むらに作りこもうとか、してたんだけど。

Posted by: katute | 2007.04.26 at 08:26 AM

忘れてた。グーグルアースは垂直の発見。
これまでは水平の発見。
奇岩名勝の類。
季節の自然現象として今頃なら「雪形」がある。

Posted by: katute | 2007.04.26 at 12:04 PM

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