« 日本に望まれる道 | Main | SNSへの不満 »

2007.05.13

Philippe Hurel:Flash-Back

結論を急ごう。
ジェラール・グリゼイよりも音がキレイに並び、主にアタック音の管理で全体が引き締められている。テーマの織り込み方も繊細で一度聞いただけでは音色効果に耳が取られる。
録音はライヴで、演奏ノイズが多数ヵ所にあり作品の輪郭をぼかしてしまう。しかし、とても高度な技術と集中力を要する作品を見事に演奏してるので、帳消しして聞くことが出来るので安心して座席に身を沈めて音楽を愉しんでかまわない。

そうして見えてくる輪郭によって、作品がロマン主義的なバランス感覚に基づく構築技術によってデッサンされてることに気付くのだ。それは、もしこう言うことが許されるなら、アカデミックな教育の成果である、と指摘しても間違いではないだろう。アカデミックな世界の中で作られた思想表現であり、その中でしか価値を見出だせない類の経験である、と。

なので、アカデミックな世界での教育システムを垣間見れるという意味で興味が尽きない音盤だ。
三回ぐらい聞くと金太郎飴に思えてくるのは、構造的なセンスが、新しい地平を開拓しない印象を授けるからだろう。音の奥には見極められないほどに未知なる存在があるのに。

|

« 日本に望まれる道 | Main | SNSへの不満 »

音楽」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference Philippe Hurel:Flash-Back:

« 日本に望まれる道 | Main | SNSへの不満 »