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2007.12.01

John Adams:Harmonielehre

西洋でも一回りは12年なのか(1ダース)、廉価盤として再投入された評判は「聞きやすい」と後押しされていた。急緩急の3楽章の交響曲である表題作は日本語には和声楽とか訳されていた。冒頭の打ち出されるリズムから、これが初演された時のまばゆい光景を想像してみる。繰り出される光り輝くフレーズの洪水のなんとフィリップ・グラスなことよ!むろんミニマル・ミュージックと呼ばれるのはこうした技法上の類似もしくは借用があったからだろうけど、この音楽が紡ぎだす多声部の動きを筋道よく仕訳して聞かせるには複合リズムが登場する。そうして織り上げられた和声作品という趣向
だろう。後にスロニムスキやアイヴズに敬意を表するようになったのはそうした歴史的な経緯が編み込まれているからなのだろう。けれどコントラストが冴えないので印象が薄いのも事実。ペトルーシュカのような舞台作品であれば起伏の激しさを狙って盛り上がるのだが、それを敢えてハズすことがここでの狙いでもあるようだ。
なので多彩なフレーズを駆使するもジュリアン・アンダーソンのような記号としての存在ではない。一枚の布地のようにグラデーションが拡がる。
(余談だがアンダーソンを聞くと『アウステルリッツ』での多重引用話法を思い浮べてしまう。)

20年代頃のジャズを思ってたので「議長は踊る」がフォックストロットしてないような気がするんだけど、いつの時代の形式を差してるんだろう。

そもそもは「ふたつのファンファーレ」の Short Ride in a Fast Machine に興味があった。『食べ放題』のライドを期待したから。

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