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2007.12.02

無題

朝鮮戦争勃発2日後の『アカハタ』は「3種類」あった

 つまり、この当時、『アカハタ』は3版までの印刷体制を取っていたこと、同じ日のものであっても版が異なれば記事の内容や割付を変えていたことが分かります。

 それでは、この日の紙面はどう変わっていたのでしょうか。一面の右肩トップ記事の見出しを紹介しましょう。
 まず、1版では「全面的反撃を命令 朝鮮共和国軍 韓国軍の侵入撃退」となっています。朝鮮民主主義人民共和国内務省の発表に基づいて、「韓国軍の侵入」によって戦争が始まり、「朝鮮共和国軍」が「反撃」を開始したという記事です。
 2版では、「朝鮮共和国軍の進撃続く 数都市すでに解放 全線で韓国軍を撃破」となっています。内務省の「第二次発表」に基づいて、1版で報じられた以降の戦況が伝えられています。
 そして、3版の見出しは「金日成首相が重大声明 祖国統一の時到る 全力量あげて李承晩一派打倒へ 勝利は人民の側にあり」というものです。この声明は、「26日9時平壌中央放送局のマイクを通じ全朝鮮人民によびかけ」られたものだと書かれていますが、この「9時」は午前ではなく午後9時のことだと思われます。

 実は、この3つの版を通じて、もっとも扱いが変化しているのが、この金日成首相の重大声明でした。その変化が大きかったために、資料係は3つの版の違いに気がついたのでしょう。
 この声明は、1版では「金日成首相重大声明」という見出しの下に、「建設通信によれば平壌放送局は26日9時の臨時ニュースで次のよおに発表した。金日成朝鮮民主主義人民共和国政府首相は26日夕刻今回の事態に関し同政府を代表して全朝鮮人民にむけ重大な声明を行う」という、たった4行の予告記事が掲載されているだけです。
 先に、「午前ではなく午後9時のことだと思われます」と書いたのは、この記事にこう書かれていたからです。26日の朝9時に重大声明の発表が予告され、夜の9時に放送されたものの、その声明の内容については掲載が間に合わなかったということでしょう。

 ところが、2版には、「敵武装勢力掃蕩せよ 金日成首相・重大声明」という記事が、声明の内容や写真と共に掲載されています。記事は2段組になっています。
 しかし、これも全文の訳出が間に合わなかったのではないでしょうか。最後にカッコして(続く)となっていました。
 3版では、当然、この続きも掲載されています。すでに紹介したように、場所が一面の右肩に移り、分量も7段組と大きく増え、写真も2版の9倍ほどになっています。

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