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2008.02.08

読了『数学で考える』

数学で考える

小島寛之:数学者、塾講師、経済学者の経歴を持つ著者の近作(最新は「数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書 (1925))」)。
図書館で借りたが、経済学を数学的に解説した本、と言って良いかと思う。
明快な部分は、明快で、すとんと嵌るようで、判り易い。不動点定理が、均衡をもたらすとか、きちんと説明されていて、それが、マイヤーソンらの研究につながるんだから(実数の連続性が経済学上重要な内容を示す事まで)、面白くない訳が無い。
でも、社会理念については宇沢氏の孫弟子なのかな。
ケインズ理論の再構成をした小野氏の理論の説明(5章)も判り易かった。
最後の2章は例の通り、小説。これも、私にはツボだな。
人工知能のついでに、『ガラテイア2.2』も言及があるかと思ったが、それは行き過ぎか。

(追記2008.02.09)
村上春樹の小説評論は、何だか、うまく嵌り過ぎて、忘れる所だった。
ご本人のブログ:hiroyukikojimaの日記
Wired visionのブログ:小島寛之の「環境と経済と幸福の関係」

追記(2008.02.09)

【目次】 はじめに
* 現代社会を数学する
 1 ヘッジファンドの数学
 2 年金問題とヒルベルトのホテル
 3 環境問題を経済学から捉える

** 数学が資本主義を擁護する?
 4 偽装現実の知覚テクノロジー ワルラスの定理と実数の連続性
 5 ケインズの残したジグソーパズル

*** 先端数学から見える資本主義
 6 社会での協力関係を描写する幾何学 協力ゲームと位相幾何学
 7 「知っていることを知っている」 のトポロジー 共有知識、相互推論、完全性定理

**** 小説の数学/数学の小説
 8 暗闇の幾何学 数学で読む村上春樹
 9 「自動証明機械」 と禁断のリンゴ
 10 博士の異常な剰余

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