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2008.05.11

the best of Yulduz

ウズベキスタンの歌姫。
純粋な伝承音楽ではない地元のポピュラーソング集。

砂漠地域の音楽だろう、その響きはアフリカ系ほど乾いてない。
こう言うのはどうだろう、フランスのサッフォーとインド料理屋の間かも知れない。

ヴォーカルとしては音域がもう少し低いか高い方が馴染みやすい気がするのは、手本とする音楽が男たちの物だったからかも知れず、それならばもう少し年を取るのを待つしかないのかも知れない。
それでも繰り返し聞いてる内に耳を離れない音楽は、西洋ポピュラーの影響を受けていてもスタイルが異なるのが面白い。伴奏楽器の利用は民俗楽器を模倣するキーボード以外は西洋の楽器は西洋の範囲だが、例えばリズムとビートの関係が入れ替わる辺り興味深い。

韓国作家朴景利が先日他界し代表作『土地』の評をひとつ読んだ、その中である批評家がパンソリ様式だとするのが興味を引いた。要は森全体ではなく樹を見よという趣旨らしかった。偏狭な価値観とされても仕方ない記述に満ちていても各場面での哲学や人物の思考を汲み取るのが読者の役目という訳だ。
そしてユン・イサンが西洋に開けた風穴が本当に東洋に依るもか時々首を傾げてきたのを思い出した。
十分に東洋と西洋を分離隔離して区分すること自体が不可能だろうけど、それでも流儀が異なるのは土地のしきたりか、土地に流れる血のような。
歌と踊りが融合する所でリズムとビートの入れ替わりが起こるのか、そんなことを考える。(スコア・エクリチュールとしてなら「ペトゥルーシュカ」の冒頭のように。あれは複合リズムではない。)

あるいは連祷かロンド形式のような唱和でのカットインが古い時代のスタイルで懐かしい。グラデーションでなく切断接合。

色々と混乱してるようだ。
時間をおいて新鮮な感覚をまた聞き直せば新たな発見があるだろう。

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