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2008.06.30

ニック・ケイヴ 二題

サントラ「THE ASSASSINATION OF JESSE JAMES BY THE COWARD ROBERT FORD」
劇場で映画を観た時にも感じたことだが、この孤独な諦念は何だろう。
サントラを聞くと独り馬でトボトボと歩みを進めている様がありありと浮かんでくる。
簡潔な音の運びがカンチェリの前人未到の孤独とは異なるものの、背中合わせにも思えてくる。

一方、4年前の二枚組アルバム「Abattoir Blues / The Lyre of Orpheus」のパワフルで豊饒な音楽。
歌詞は当然ながら聖書を意識しない訳には行かない。なので言葉はU2のヨシュア・ツリーと被る。
絢爛豪華な喪失、許されざる日々を生きる。オコンナーの描いたキリストのいない世界あるいは辻説教師(カンチェリの連作に通じる?)。


Mute『The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford [Music from the Motion Picture]』


NICK CAVE / BAD SEEDS『Abattoir Blues/The Lyre of Orpheus』

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Comments

「THE ASSASSINATION OF JESSE JAMES BY THE COWARD ROBERT FORD」
この映画で最も印象的なのは空を流れ行く雲だろう。
占星術に熱心だった頃のホルストは組曲「惑星」を書いたように、インド哲学にも関心を寄せていくつかの作品を書き残した。その中にクラウド・メッセンジャーがある。空に浮かぶ雲が風に吹かれて山並みを越えて行く詩をテキストにしたオーケストラ伴奏の合唱曲。
それを思い出すことも出来る。
けれど、もっと注意深く観察したなら、かつて一度も見たことがない映像であると気が付く。
これは、空に浮かぶ雲ではなく、屋根の上の雲でもなく、流れて行く雲その物だ。
これが音楽のさすらいを響き合う。
避けられない何かの暗示だろうか。
あるいは、印象派絵画の蓮の花が網膜に映った実態であったように、網膜と雲との結合なのだろうか。


アルバムの
There She Goes, My Beautiful World
ひとつには「私の美しい人が去って往く」座敷わらし伝説であり、もうひとつには「私の美しい世界が踏み躙られてしまう」だろう。
そうして Jesse Goes My Beautiful World なら「新たな知覚の目覚め」だろうか。

なにしろアルバム開始は Get Ready For Love であり、 Hiding All Away のまがまがしいほどの叫び There is a war coming は「そこ退け そこ退け 戦(いくさ)が通る」なのか war come in ! なのか聞き分けられない。

なぜって2004年に発表されたからさ。


Posted by: katute | 2008.07.15 at 02:37 PM

ニック・ケイヴの解説で良いのがあった。
へぇ4ADに見出されたのね。かわいいバンド名。

個性的オーラを放ち続ける男
http://www.hmv.co.jp/news/article/508290016

下は一応公式サイト。

Nick Cave and the Bad Seeds
http://www.nickcaveandthebadseeds.com/

Nick Cave Online
http://www.nick-cave.com/

MySpace.com - Nick Cave & The Bad Seeds
http://www.myspace.com/nickcaveandthebadseeds

Posted by: katute | 2008.07.16 at 03:12 PM

「Murder Ballads」から10年ほど聞いてなかったので、この間の変遷が驚きなんだ、何しろ聞きやすい普通の平易なバンドをやってるんで。
その事情というか、こういうことだったということで。

『キングインク II』あとがき(ver. 1.1)
http://cruel.org/books/ki2note.html

Posted by: katute | 2008.07.17 at 02:06 PM

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