銀河巡礼《北半球の星空》
エストニアの作曲家ウルマス・シサスクの星座シリーズ。
7月2日の演奏会では作品よりも演奏技術が気になった。
特にペダルと打鍵による持続音の違いやペダル踏み替え。
指使いには観て美しい箇所もあり素晴らしい発想だった。
作品に疑問を持ったのはダブルバーの正当性についてだ。
即興のような情熱的な演奏を要求しながら冷静さが要る。
正確な技術に裏打ちされた演奏が必要で技巧はその延長。
その辺りが特別に現代的な作品としてのスタンスとなる。
今回シサスクの優しさを出した演奏を聞いたように思う。
俳優である語り手が作品に付されたテキストを朗読した。
とても愉快な印象のピアノ演奏なんて払拭しそうだった。
「銀河巡礼」として日本国内盤CDが発売されたので、この名称が定着してしまったが、作者の意図と異なるタイトルだろう。
「南半球」はフィンランディアとワーナーの契約の隙間だったのか廃盤のままだ。
(これか?)
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