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2008.07.10

読了『数学の歴史 (講談社学術文庫) (文庫) 森 毅 (著) 』


森 毅『数学の歴史 (講談社学術文庫)』

目次
なんのために、数学の歴史はあるのか
なにゆえに、数学はギリシアに始まった、といわれるのか
いかにして、古代世界は数学を失ったか
なにゆえに、中世の数学史を語ることは、困難なのか
いかにして、新しい時代の新しい数学は始められたか
なにゆえに、啓蒙時代は科学時代ではなかったのか
なにを、資本主義は数学にもたらしたか
いかにして、現代数学の基本概念は用意されていたか
なにゆえに、集合論が「革命的」であったのか
なにゆえに、数学は「抽象化」したか
いかに、数学は現代につきささっているか

素数の音楽』の後に、『世界の測量』を読みながら、ガウスと同時代の数学者とか、その流れが気になったので、つい、図書館で借りてしまった。
さすが、一刀齋、鋭い切れ味は今も感じられる。
何といっても、文庫の序文に、原稿を書いていた20年前は何も知らなかったので勝手に書いた、等と書いてあるが、この序文自体、1988年なのだ。
この歴史の主人公は、数学だ。
便利な計算術、矛盾を矛盾とも思わぬ現実の術から、どうして、どうやって、絶対に正しい論証、メタ数学、そして、数学的構造に到ったのか、数千年の流れのうち、西洋を中心に概説される(この部分に付いては釈明がある)。

今、読んでみて、論理の基礎が、集合論から、カテゴリー論に移行した事や、コンピュータによる変革(チャイティンらの実験数学と言うのか)、四色問題やフェルマーの定理等は書かれていないのは、当たり前だが、それ以外、今でも通用する、まさに、数学の歴史の本になっている。
ただ、この語り口がダメな人はダメだろう。
森 毅『異説 数学者列伝 (ちくま学芸文庫)』もお薦め。

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