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2008.09.01

書く(エクリール)

マルグリット・デュラスの、この短篇はインタビュー・フィルムの書き起しだろう。
デュラスは『ヴィオルヌの犯罪』以来二冊目だが気になる作家だ。自身が鏡のように映ってるのかと思える紙一重の狂気に引かれるのだろう。
ここで語られるのは小説作法ではなく書くことのあるいは書いてることの心の有り様とでも言うのか、畏れだ。自身の心の恐れを通じて見た、それについて。
読み始めでリリアン・ヘルマンと比べてみたくなったのは何故だろう。エッセイ風な装いに隠れてテーマを展開するやり口が似てるのかも知れない。
シークエンス毎の台詞が短くポツポツと語られ(まるでケータイ小説を先取りするように)日常的な生活風景が語られ内に、死についての考察が述べられつつ書くことと生命が併置される、一編の詩として作品が閉じられる。
これは、自身が映画監督であり音楽に造詣が深かっただけに見事な一筆を振るってる。

こうしたスタイルを敷延したのがフィリップ・トゥーサンなのだろうか。う〜む、むむむ、なんか頼りない感じが現代的なのかなぁ。

マルグリット デュラス『エクリール―書くことの彼方へ』

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