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2008.11.01

読書メモ

アンドレ・ランコフ『平壌の我慢強い庶民たち
最初の滞在時と同時期だから同じ街を見てたはずだ。二度目は91年でベルリンの壁崩壊後のエリツィン批判の頃だった。

デイリーNKでの嫌味な外国人らしい言論とは打って変わって素朴な記述が簡素である。
これは1984-5年に留学滞在した時の日記を90年頃に整理したものらしい。
自分の方がインサイダーのはずだが著者のようには見えていなかったことがいくつか整理して理解することができた。こうして更に客観的に差し出されると自分の認識が白けてしまうのも致し方ないことだが。
内容は旅行記かガイドブックとして差し支えない。どのみち、望む所へ自由に行くことは出来ないのだから。暫らく滞在しても地図を脳裏に描くことは適わない、混沌のまま街を去るしかない。
元が学生の留学日記だから政治的な批判や社会制度の矛盾を論うのはご愛敬の範囲でしかない。むしろ生活様式への興味と視点で記述されてる。
それをこんなタイトルに直したのは、もっぱら日本側出版社の事情だと訳者も指摘してる通りだろうか、期待というか。
ソ連人が書いた朝鮮語を韓国人が訳してるので日本語としてこなれてないが、北朝鮮式言語の特徴は痕跡を留めている。

スティーヴ・シラジー『妖精写真
コナン・ドイルを巻き込んだ妖精写真事件を題材にしたちょっとしたサスペンスだろう。
もしかすると『香水』の幕切れを思い出すけれど、あれほどには巧くない。二段組で一気に読めるものの、勢いに乗ろうとするものの後半の仕上がり具合は満足ではない。

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Tracked on 2008.11.12 07:32 PM

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