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2009.03.24

CD試聴紀

ノールウェイ

CORELLI MACHINE
ジャケットのグリーンが美しい。
ジャケット用紙のざらついた手触り。蔓髭を伸ばす植物の、抽象的な造形を示す写真。
IANNIS XENAKIS : AROURA
まずはクセナキス。
いつもの様に、自身が設定した演奏者の倍数でのみ演奏可能と指示した弦楽合奏のための作品。
フランス勢の演奏よりは柔らかめの響き。それでも今聞いても誰よりも尖んがってる音楽を書いた。
蝉時雨が新しい音響世界を体験させてくれというクセナキス。この言葉を引用した解説にアルバムの意図は語られている。
誰の物とも違う、伝統から独立した音楽を書いたクセナキスを枕に、ノルウェイの三人の作曲家が登場する。
OLVA ANTON THOMMESSEN : CORELLIMASKIN
MAGNE HEGDAL : FORM
KETIL HVOSLEF : SERENATA PER ARCHI
合奏協奏曲の発明家への讃歌であるコレルリ・マシーンとは、ラ・フォリアの北欧的変容を指すのではないだろうか。スペインのクリストバル・アルフテルをやや思わせるスタイルではあるが。
次もまた古風な身成りを振り撒き、ビーバーを引用して同様な効果を狙ってるようだ。ただし、こちらはフレーズの曲がり目(?)で。
そして弦楽のための小夜曲とイタリア語で名乗るのは、これも自分なりのスタイルだという宣言だそうで、つまりは、だから枕にクセナキスが置かれたという按配(セレナードよりはディヴェルティメントな感じがする)。
ジャケットのザラつきが手の触感を通じて土汚れを連想させ、土地に根を張った感覚を与えてくれる、シンプルだけど優れたデザインだ。

Bad News from the Desert
こちらのジャケットは、砂漠と駱駝。
合成樹脂の保護膜を剥ぐと、ザラついた手触りがするのが意外だった。
駱駝は写真で光沢紙に印刷されてると思ってたからだが。しかしよく見れば、これは油彩画のような質感を出している。
あ、なるほど、Martin Kvamme、さっきと同じ人のデザインだ。
James Clapperton : Songs of Dances and Death
Knut Vaage : Breaking Another Wall
Jon Oivind Ness : Bad News from the Desert (Deep Pain of the Dung Beetle)
こちらは何かしら政治的な抑圧とそれへの不満をテーマにしてる。
英国人は引用の理由を、ショスタコヴィッチがスターリンに感じてたように自分はそれをサッチャーに感じたと冗談めかしてる。
とは言え、特に聞くべき物も見当たらないように思う。
ただただ、ジャケットの砂漠のマチエールを愛でる、只それだけ。


Aurora『Corelli Machine』


Norwegian Army Band『Bad News from the Desert』

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