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2009.04.16

読了:ロバート・オハロー『プロファイリング・ビジネス~米国「諜報産業」の最強戦略』


ロバート・オハロー『プロファイリング・ビジネス~米国「諜報産業」の最強戦略』


素晴らしい。弟の本だけど、ようやく借りて読んだ。
911から始まったプライバシー政策の大転換の経緯を追い、台頭著しい個人情報ビジネス業界に、政府の諜報がアウトソーシングされる状況を鮮やかに描き出す、恐怖/現在のビッグブラザー物語。
以下は、ネタバレのメモだけ。

12:チャーチ議員らの1960年代の政府がコンピュータを使う事への危惧が、今まで歯止めになっていた。
33:レーヒー議員とアシュクロフト司法長官の交渉の結果。911以前からの不正な捜査令状の取得。
46:レースに興じるアクシオムの社長。
50:アクシオムの創業(転身)。
61:パートナー、トランスユニオン。信用調査会社。オンライン調査ネットワークの「クロノス」。
71:1975頃に、保証書には消費者の情報は不要と法律が出来たが、それ以降も集め続けているし、消費者も書き続けている。日本では?
130:私企業によるIDシステムのアイデア。
143:セイシント社社長、アシャーと、その「マトリックス」、人工知能による個人データのスクリーニングシステム。らしい。
151:セイシントでは独自のIDを振って、各個人情報をリンクさせている。
174:ポインデクスター(全情報認識プロジェクトを推進)も、マトリックスに反対、理由はアシャーの性格(前歴だろう、麻薬輸出の嫌疑がある)。しかし、多くの州では採用されている。
187:前歴を扱う、チョイスポイント。犯罪者のデータベース。雇用の際の身元調査。南米各国で、違法な情報収集が行なわれたと。アメリカは関知しないそうだ。
233:顔識別のフェイスイットの開発者、ビジョニクス社社長、アティック。識別自体の精度は高くない。政府の支援のもと開発されている。
264:バイオメトリック・コンソーシアム。NSAによる組織。携帯型の顔認識と指紋照合を統合した機器。
268:ポインデクスター登場。根回しに失敗した節があるが。優秀な技術系官僚のようだ。
303:ジャクソン。技術系だが、政治交渉における根回しの重要性を現場で体験して、熟知。
310:2001年、ジャクソンから、アクシオムへの、スクリーンプロジェクトへの参加の打診。航空関係のデータの照合か。レクシスネクシスも同様。
323:空港でのテロ犯を見つけ出す筈のキャップスⅡシステムの誤認識による障害。誤った個人の識別。悲劇(まだ死者は無いが)。
331:活動家たちの組織、EPICによる抗議。連邦情報公開法による開示請求。20日以内に要求に応じる必要がある。これを武器に請求と提訴を続けてきた。
335:有能な司法省の役人(犯罪現場での重要な経験もある)で技術系官僚である、ベン・ベルによるビッグブラザ的なジャクソン案への反対。民間下請けへの分散を提案。これが、今を作ったのか。
340:キャップスⅡシステムの濫用に対する、ジャクソンの危惧。人種によるプロファイリングの危険性等の指摘。
348:FBIの先遣捜査班(PEG)。FBIのデータマイニング。
358:アースリンクの抵抗。
377:金融活動情報のスクリーニング。名前が一々仰々しい。虚仮威しと言うか。
386:オライオン社。DARPA関連の開発に関わる。インターネット監視ツールとか。製品の使いこなしに研修が要るとか、ちょっとした問題があって、現場では適当にデータが入力されてしまっているとか。
394:リチャード・スミス、Web bugの開発者による街角案内、街のあちこちに存在する監視機器。
399:「アメリカ訪問(US VISIT)」国境監視プログラム。アクセンチュアが無線IDタグを使ったシステムを落札。
411:監視業務関係の政府のコントラクターは、ベリントシステムズ。すべてのデータを政府と共有。諜報機関や捜査機関だけでなく、探偵やスパイに製品を売っている、株式公開企業。犯罪防止の監視システム(ホームデポや空港が導入)や政府機関向けの盗聴システムの開発等。
425:訳者あとがき:ロンドンのテロ実行犯の顔識別をやったのは、アティックの製品。

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