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2009.07.15

斎藤美奈子、読んでないけどね。

文芸誤報

「ロストジェネレーション」などと称される団塊ジュニア以降の作家が文学の世界にも参入し、世代交替は相当進んだ。と同時に書かれる小説の質も変わってきた。一言でいうと、新世代の文学は「持たざる者の文学」である。WHATの面から言えば、描かれるのはフリーターをはじめとする明日の見えない若者たち。HOWの面から言えば、しゃべり言葉に近いアナーキーな日本語の氾濫。

理由はまあ、いろいろと考えられよう。

(1)20世紀末までは辛うじて残っていた教養主義が完全に解体したこと。

(2)市場原理主義、新自由主義の浸透によって生活環境が厳しさを増したこと。

(3)ネットやケータイの普及でコミュニケーションの質が根底から変わったこと。

「感動で涙が止まりませんでした」式の作品ばかりがもてはやされるのも、児童文学と区別がつかないような作品が増えたのも、ケータイ小説なぞという新手のジャンルが登場したのも、右と無縁ではないだろう。水は低きへ流れるのである。

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