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2009.07.12

Wall Street to Main Street

今の世の中と相容れなくなって陳腐化してしまうこともあるがそれはそれでその過程が興味深く、起業家の伝記はなるべく読むようにしてる。
学生時代の友人が移籍したので興味が湧いたのだが、これは、学術論文でもないし、軽い読み物でもないし。

エドウィン・J・パーキンス『ウォール街を蘇らせた男 チャールズ・メリル』

チャーリー存命中のメリルリンチは、ABCクッキング・スクールだった。
詳しくは各章に年代順に事象ごとに整理され記述されてる。
ページ数を削るためアスタリスクさえ惜しんだせいかエピソードの区切りは読者が付けなければならない、それは気にしない。
時間がないというなら、第十二章以降を読むことを勧める。著者は読者の便宜を図ることにやぶさかでないらしい。
ただし今の読者にとって第十三章の現代への適応が最も気になる所だ。
原著は前世紀末なのだから、現在状況との呼応としての分析が欲しい。
あるいは直接メリルリンチの店頭で資料がもらえるのかも知れないが。
さて、そういう訳で、「付録 未公開文章」というのはメリルリンチが公表しなかったリンチとメリルの自伝を書かせたゴーストライターに関するメモだ。これの存在によって著者はより正確な情報を得ると同時に厳格な評価を下さざるを得なかったのだろう。そして業界用語の説明がこの時代より現在の方が丁寧になってるように思う。
人物伝だから、これはこれで当時の世相なども含めて面白かったので良い。
ウォールストリートや米国の証券業については別に歴史を勉強しておこう。

忘れる所だった。セーフウェイ・チェーンを知りたければ読んでも無駄だ。
業界ごとに必要な知識は異なる。
著者が流通小売業には興味がない訳ないだろうから証券業界に絞ったのだ。きっと。


エドウィン・J.パーキンス『ウォール街を蘇らせた男チャールズ・メリル』

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Comments

セイフウェイ表記が正しいらしいので訂正しておく。
で、チャールズ・メリルがウォールストリートを一旦去って実業家として成り上がるのが、この日用雑貨販売の全国チェーン事業でだった。
そのノウハウをたっぷりと注いでウォールストリート改革を成し遂げたって話なんだけど、肝心のセイフウェイが、脇道のエピソードでしかない。
株屋が上って訳か?まさかね。

Posted by: katute | 2009.07.15 at 10:41 AM

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