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2009.08.10

読書メモ

広告やPRの監視団体メンバーによるアメリカ、主にはブッシュ政権監視録。
軽い読み物と思ってパラパラめくってたら、どうも頭に入らない。
方針転換で、辛辣な皮肉として読むとまぁなんと、すんなり入ってきた。

典型的なダブルスタンダードの例として以下引用。

 アメリカの中東地域でのプロパガンダ・キャンペーンは、トルーマン‐アイゼンハワー時代にまでさかのぼる。それはアメリカが、ソビエト連邦と対峙するために、地球規模の同盟のなかに中東の国々を引き込もうとしたことがきっかけだった。
 当時のアメリカは、西側諸国による石油資源の支配を継続することも大きな関心事だったが、同時に、エジプトのナセル大統領が主張したアラブ・ナショナリズムの台頭を警戒していた。アメリカにしてみればこの時期に独立した西側諸国の旧植民地の多くが、イスラエルや西側諸国を嫌うあまりソビエト寄りの政策をとっていたことだけでも大きな問題だったが、さらに、こうした国々をアラブ諸国が支持していたことが、アメリカにとってこの問題をより深刻なものにしていた。
…当時の駐サウジアラビア大使は、ワシントンから送られてくる出版物について、このような本音を漏らしている。
「アメリカは民主的な政府を奨励する一方で、共産主義の危険性を提示するという、二つの目的を同時に果たそうとしていた。しかし、サウジアラビア自体が完全な君主体制である以上、ここで民主的政府を奨励するメッセージが歓迎されるはずがなかった」
 〜 シェルダン・ランプトン×ジョン・ストーバー『粉飾戦争』 第二章 アメリカをブランド化せよ!

広告業界の天才が国務省でブランド化を推進するこの章は、もちろん辛辣に、こんなオチで締括られる。

「アメリカははるか昔から、イスラムとのPR戦争には敗北している。アメリカが預言者マホメットをPR担当に雇うことができたとしても、もはや手遅れだろう」

著者による真のオチは、広告活動のブランディング手法が間違ってるというよりも、商品自体の誤りということだが。


ジョン ストーバー, シェルドン ランプトン『粉飾戦争―ブッシュ政権と幻の大量破壊兵器』

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