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2009.11.15

メモ;堀田善衛『ゴヤ』

四部作の第一巻「スペイン・光と影」の第三章にあたる「マドリード」から
《ヨーロッパの王室や王家なるものが、一種の多国籍企業であると言った所以であり、また民衆一般とは大して関係のないものだ、と言った所以である。この諸企業間の利害調整が戦争であり、彼ら相互の間の権謀術策は主として姻戚関係をつくることに集中するのも当然であろう。》

また、「異端審問」の機構組織と通報網の在り方が、逆に、米国での「赤狩り」を想起させる。
教会が「富」の収奪機関となったから、権力として承認された、と考えるのは、皮肉だろうか。
最近ようやくマーク・エリオット『闇の王子ディズニー』上下を通読したので、尚更に感じる。
もっとも、この著作はディズニーがハリウッドにFBI通報者となりSAC活動を通じて反共、反ユダヤ、反労組、などを導入して、己の名声獲得と蓄財を繰り広げる、いわば立身出世の物語で批判の書ではない。
それだから忘れずに、ビジネスとしてのウォルト亡き後の世界を「エピローグ」に綴ったのだ。
ウォルト・ディズニーの各方面での活躍は、現代においてもフロンティアであったと頷かせる。

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