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2010.02.07

雪の日のスケッチ

帰宅途中の踏切で電車をやり過ごしていると前に並ぶ女の子たちが掌を顔の前にかざしてる。逆方向の矢印が点滅に加わったからでも、通り過ぎる車窓の中が可笑しかったからでもなく、降っていた雨に雪が交じりはじめて寒さに鼻を隠しているのだ。
遮断機が上がり夜の中へと続く露地を進むと、シャーベットのようなぬかるんだ踏みごたえがする、明日は凍ってアイスバーンになるのだろうか。

案の定、路面は凍結して、駅まで坂道が思いやられる。昇り始めた低い朝日でも向い側の歩道は氷が溶けてる。
住宅街の開けた空の下、雫が滴っているのは電線が交わる所。それを避けると運転席にスーツ姿の男が乗るクルマが道の中央部を占有するように進んでくる。屋根もボンネットも雪が氷になろうとしがみ付いたままだ。
我が身のことはいざ知らず、他人様が道具を粗末に扱うのが見苦しい。
 ……翌日にも、またこの男の車は昨日のまま根雪を載せて走っていた。
 ……駅を降りると予告なく降り始めた雨は雪となり町を夜闇へと包んでいた。それほどに降ってるとは思えなかったが、鼻や目を塞ぐほどには降っていて風も吹いていた。それでも積ほどの雪でなかったから家のドアを開けた時にはコートが濡れたくらいだった。
 翌朝、晴れ上がった空の下で、気持ち良く冷えきっているという爽快な感触はなかった。学生の頃の冬山では感じたのだが、自分の感性が鈍ったか。
道路のアスファルト上に規則的な白い線分が描かれているのに気付く。電線から落ちてきたものだろう。直線でなく、かといって平行線だけでもない。所々にアクセントのように微妙なと思える角度と距離感で一定な長さの線分がバラ撒かれているのが、何か規則がありそうでなさそうなのが気になって、電線を見上げながら、これから陽が差してくる方へ、いつもと違う道を行く。線分は電線を一定間隔で束ねているためで、直線にならないのは、それらが気紛れに落下し、空中で好き勝手に向きを変えているからだ。あるいは空中で風圧に敗け路上に散るものもある。どうやら溶けかけ
た雪が朝の冷え込みで凍っていたのを朝陽が溶かしたようだ。

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Comments

しばらくはないだろうが、ここ10年ほどに建てられた高層建築の下は歩かないこと。

Posted by: katute | 2010.02.25 at 12:27 PM

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