昼食に入った蕎麦屋の話
嘉永年間から代々そこに暮らしてるという。以前は指物職人だったらしい。脱サラしたのだろう。茨城に畑を持って田舎風蕎麦を打っている。漬物なども自家製だ。入り口の直ぐに二つの小振りなテーブルと小上がりに二卓ある切りなので、マンションの片隅で営んでるのかと思った。屋上でも野菜を栽培して、二階は宴会場で、自宅はエレベータで昇った三階に夫婦で暮らす。
みな借り店ばかりで直ぐ閉まっちゃうのだそうで、バブルの頃、売ったらいいカネになるからってみんな売っちゃったけど、他も上がってたから買えなくって皆いなくなっちゃったよ、と。
木造だったけど、まわりがこうだから、ネズミが来るでしょ木造は、それで建て替えなくちゃらならなかったのよ、前はこうだったんだから。と壁の写真を指す。田舎の茶屋のような佇まいにハタンキョウ色した暖簾が風にそよぐ。
周辺の詳しい年代記を知ってるので話は尽きないのだが、地元民でないために日光街道やらの話をされてもサッパリ理解できなくて申し訳ない限りだ。
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