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2010.12.27

読書メモ: アレックス・アベラ『ランド 世界を支配した研究所』


アレックス・アベラ『ランド 世界を支配した研究所』


SOLDIERS OF REASON
THE RAND CORPORATION AND THE RISE OF AMERICAN EMPIRE

シンクタンクについての、ニュー・ジャーナリズムの手法、つまり取材調査によるレポート。
自分が物心ついてからの出来事が何故あの時に起こったか、それが持て囃されたのかが解説され、これまでの世界情勢を理解するのにとても役立ち、物事の関連性が面白いほどに整然と納まっていくのに驚き、興味が尽きない。
それには、『


沈みゆく大国

』がコンパクトながらロシア・ソビエト理解で大いに役立ち、これを年頭にすれば、対立項であった米国の内情がつぶさに観察され、簡潔に記されてるとの理解に役立つ。
が、本書には付いてないが参考文献を上げるべきと思う。

自分はディズニーやサン・テグジュペリの評伝から空軍文献の存在を知ったので、それらも加えるべきか。

読みながらグローバリゼーションがもたらしたコンビニエンスな経済的欲望の実現報告である『


犯罪.COM

』を思い出していた。世界情勢の手触りが似てる。それに『


秘密の国 オフショア

』でも触れたラビの例え話にも合致する。

合理性選択とゲーム理論について、こう記述されれてる。
《経済学者ケネス・アローによると、自己利益とは商品の物質的な消費であり、自由民主主義にとっての最高の政府は、消費を無限大に刺激する政策を取る政府である。そんなわけで、ランダイトは西側の自由民主主義のために、消費者個人に絶対的な優位性を置いた新しい理論基礎を築き上げた。その理論は、商品を消費する個人にも、政治を消費する個人にも、両方に適用できるのである。》
(ちなみに「合理性選択」はスターリンの行動予測研究からの派生だそうだ。)

こうしたステータスは、テロの解釈、RMAなどへ引き継がれ、現代は、ランド研究所以降の時代であり、戦争から始まり経済、福祉、文化に及ぶそうした思考方法に汚染されてしまった人類はもう後戻りできないのだ。

こういう本を読むと、ローズ奨学金獲得を目指す中高生のためのセミナーを開きたいと思えてくる。

なぜ日本の大学では中学の補習を開いてるのか? 世界と歩調を合わせているか?
どうも日本政府は日本からの日本人抹殺か縮減を企ててるのではないかと思えてくる。
就職難、熟練者の消滅、年収の減少、増税負担、国際強調の無さや周辺国とのコミュニケーション不全、などなど。

米国がニック・リーソンの8888口座であるように、オフショアに象徴されるバーチャル世界からの侵略攻撃が存在する。いやこれは金融スキームを駆使した取引だが、ダークサイドに堕した世界は、誰もがモラルを失い、現世での成功を手に入れようと「新しい資本主義」を産み出そうと懸命になってる。その果実に与りたくない者などいるはずもなかろう。

不良はいなくなったが、全体のモラルが低下し、日本の良さは気楽さになってしまった感がある。楽な方へ流れているのだ。


所有を許されない、奪われているのは存在の可能性か?


経済評論では3月の「天安」事件から戦争特需を懐古してたが、前回とは異なり同盟国としての拠出が厳しく求められるだろう。
税金が軍需防衛産業へ流し込むための、「オフショア/オンショア」スキームと考えて差し支えないのだろう。

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