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2011.02.23

読了:キース・デブリン『世界を変えた手紙――パスカル、フェルマーと〈確率〉の誕生』


キース・デブリン『世界を変えた手紙――パスカル、フェルマーと〈確率〉の誕生』

2011.02.15から読み始めて、2011.02.22に読了。 確率概念の形成を決定づけた、有名な往復書簡の最大のポイントとなった、パスカルからフェルマーへの1通を段落毎に説明しながら、その後の歴史的経緯とその意義を解説する。

まず、サイコロゲームを中断した場合の賞金の分配問題なのだが、問題の困難さを、確率概念が無かったものとして 想像するのは、難しい。
舞台は1600年代半ば。
ここまでの経緯の中で語られる、あのカルダーノは、性格悪過ぎ、でも、悪人では無い。
またパスカルも意外と容赦無い性格らしい。
この問題に関して、パスカルは、数学的帰納法で、正しく解けた。
フェルマーは、場合の数え上げで、正しく解けた。しかも、この問題で最大の難関である、勝敗に関わらず、最後まで完遂した場合すべてを数え上げると言う正しい直感を持っていた(フェルマーは最高のアマチュア数学者の意味を何度か説明している。本職は別にあり、結果を出版しなかったから、素人ではなく、「アマチュア」なのだと)。
しかし、パスカルは、この場合分けをしばらくは理解できず、この手紙の中で、問題を変えて、二人プレイヤーの場合に限定して、自分が理解できていない箇所を明確にした上で、フェルマーに教えを乞うている。自分の方法で解けていると判っているにも関わらず。
そして、(光の屈折率の計算を間違えた)デカルトを強烈にボコッたフェルマーは、パスカルには丁重に回答している。
パスカルの死後3年、英国のグラントが、平均余命表を作成。統計解析の手法を創造した。
ホイヘンスが理論的展開でパスカルとフェルマーを総括し、期待値を確率(未来予想)の中心話題に据えた。
ベルヌーイによるさらなる発展。4人のベルヌーイのうち、特に、ドミニクは、期待値から進んで、効用に到達した。
それにしても、二人ともどちらかと言えば、病気勝ちで、長寿とは言えないのは残念。
ネタバラしになるが、この、未完の偶然のゲームの分配問題は、モンティホール問題と同じではないか。

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